国旗を振らない日本人。

アメリカで生活する中で、日本人とアメリカ人が決定的に違うな、と感じるのが国旗について。

日本人が自国の国旗を掲げるのと、アメリカ人のそれとでは、随分と印象が違います。

日本人が国旗を掲げることは、どこかネガティブなイメージを持たれることが多いですが、ここアメリカにおいては国旗に対しての人の動きというのはかなりカジュアルな印象を受けます。

イベントやセレモニーでは必ず誰かしらがあの小さな星条旗を振りながら歩き、記念日には家の前に大きな旗を立ててる。

なんならTシャツとして来たり、ファッションの一部として取り入れたりするようなスタイルもありますが、日本で日の丸をそのように使うことはまずありません。(デザイン的な問題もあるでしょうが)

「愛国者」という言葉へのイメージ

「愛国者」・・・この三文字から、皆さんは何を連想するでしょうか。

かつての僕は、「少し危険な香り」を感じていました。

恐らくは、幼い頃から大阪の街を走り回っていた街宣車などのイメージからです。

彼らは「右翼」と呼ばれ、「愛国」はそのイメージに結び付けられていました。

(もちろん、今となっては随分と印象は変わりましたが。)

こういう人って実は多いんじゃないでしょうか。

だから、「愛国者」だとか「日本が好きだ」なんていうと「ちょっとヤバい」と思われてしまう、と普通に考えてしまうのかもしれません。

そもそも、「自分の国」という考えがあまりない?

近年のグローバル化の進行で少しずつ変わってきた気はしますが、そもそも「愛国」以前に日本には「自国」という意識があまりないような気がします。

同世代より下の人たちと話をしていても、「日本」という枠組みを意識している人は決して多くありません。(もちろんそれが偉い偉くないとか言うつもりは全くありません)

これは、日本が島国で他国との国境線がない故に、「自国の領土」などを考える必要性がないからだと、僕は考えています。

「他者がいるから比較して自分を認識できる」

哲学の分野でこんな話があった気がするのですが、島国という特性のおかげ?のせい?で、この比較対象がなく、自国が自国であることを意識あるいはアピールする必要性が、一般国民レベルにはあまり感じられないのかもしれません。

ニューヨークで感じたこと

NYという様々な人種の入り混じった空間の中で、僕は自分が日本人であるということをものすごく意識しています。

というのも、多様性の溢れるNYという町は、一般生活においては誰が何人であるかなんてことをほとんど気にしません。(ビジネス面となるとまた話は変わりますが)
それ故に、〜〜人、ということを抜きにして「ニューヨーカー」を演じてしまえば、この街に溶け込むのは非常に簡単なのです。

ただ僕は、自身のアイデンティティの一つとして「日本」「日本人」というものは絶対に消さないし消すつもりもなく、むしろそれを武器に、あるいは糧にこの街で生きているので、当然そこに対しての意識はかなり高いです。
海外に出れば僕らは皆、日本代表だということを忘れないで欲しい。

そういうことを常々意識しているせいか、こっちにいる日本人と他国の振る舞いの差は結構見てしまったりもします。

象徴的だったのは先日参加したJapan Block Fair。

マンハッタンの街の一区画(Block)を借り切り、日系のお店などが出店するイベントなのですが、他の区画には他国のブースなどがあって、いわば街中での国際文化交流的な側面があります。

当日僕は、イベントの一環であった和装行列のメンバーとして参加したのですが、この時他のメンバーと他の区画まで歩き、遠目から日系のエリアを見た時に話したのが

「日本のブースが、日本のものって全然わからない」

ということ。

国旗の一つも立っておらず、むしろそれが日本の料理と説明しなければ、他国の人には「Japanese Food」として認識してすらもらえないのでは、というレベル。

せっかくJapan Block Fairと銘打ってるのに、日本感を伝えるものが全然ない。

他国のブースでは、それこそブラジルだったり、スペインだったりと、お店単位で小さな旗を飾っていたりして、明らかにどこの料理か非常に分かりやすくされていました。

もちろんそこで国旗を立てれば、なんてのも極端かつ安易なのかもしれませんが、あれほど「国」というものを伝えるのに分かりやすく、最適な方法はないと思うのです。

だけど、それくらい国旗を一つ立てることにすらカジュアルさがない。

Japan Block Fairのどこにも、国旗はなかった。(僕らの和装行列の舞台を除いて)

そこに、僕ら日本人の国民性が現れているような気がします。

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