それはまるで着る”固定ツイート”。プリントTシャツの面白さについて

服の知識もセンスも全然ないので、普段から基本的に無地の白、黒、グレーしか着ていなかったんですが、最近プリントTシャツを着ることが増えました。

こういうの↓

なんかもう、超今更なんですけど、プリントTシャツって面白いですよね。

「着る」で「思想をアピール」

多くの人は、「人が着ているTシャツに何が描いてあるかなんてこと別に気にしないだろ」と思うかもしれませんが、どうなんでしょう。

若い頃は好きなバンドのTシャツとかを着ていると、「あ、〇〇好きなんや!」なんてきっかけで仲良くなったりすることもあったし、日本語が書いてあるメッセージTシャツをアメリカで着ていたら、「なんて描いてあるんだ?」と興味を持って声をかけてくる現地人もいました。

先日、ホリエモンがヒトラーのTシャツを着てたとかで話題になったニュースもありましたが、影響力のある人の場合だとこういう風に「何を着ていたのか」と注目されることもあります。

ホリエモンがヒトラーTシャツ着用でNHKが謝罪⇒堀江氏は「頭悪いな」 船越英一郎司会の「ごごナマ」出演

実際この番組を見ていた人の9割はこのことに気づいていなかった、あるいは興味を持たなかったと思いますが、一部の人はこれに大きな反応を示しました。

それくらい、実はTシャツに描かれている内容って刺さる人には刺さるものなんですよね。

この「着る」という人間のすごく当たり前の行為を使って、自分の思想をアピールするということは、単なる自己顕示欲だけではなく、自分の立ち位置をはっきりさせたり、共感者を呼び込む、あるいは自分の携わりに興味をもってもらうきっかけにもなり得る・・・当たり前のことかもしれないけど、改めて考えてみるとこれってすごく面白くないですか?

プリントTシャツは”着る固定ツイート”

思ったのが、プリントTシャツ、中でも何らかのメッセージか書かれているメッセージTシャツってのは、まるで着る固定ツイートだな、とういうこと。

Twitterで興味のあるツイートを見かけると、多くの人はその人のプロフィールを見ますよね。

その時目に入ってくるのが、タイムラインのトップにある固定ツイート

そこには、自分が携わっているプロジェクトのPRであったり、主義主張が書かれていたり、渾身のおもしろツイートが載せられていたりと様々ですが、メッセージTシャツってまさにこれと同じ役割を果たすことが出来るんですよね。

自分が今一番見せたいものや伝えたいことを「着る」ことができる。

SNS、特に写真や動画を利用しての投稿が一般的となったこの時代において、この「固定ツイートを着る」という行為はまだまだ深掘りできそうな気配を感じて、最近すっかり興味深々です。

誰がデザインしたものかが重要視される時代

とは言え、手当たり次第になんらかのメッセージが書かれた服を買い漁ったり着まくったりしているわけではありません。

Tシャツにしろなんにしろ、無難な無地の服を買う時以外にぼくがいつも気にしているのは「誰がそれをデザインしたのか」ということ。

自分がデザインする側になってみてはじめてわかったことですが、服にしろチラシにしろWebサイトにしろ、全ての要素には作り手の何らかの意図が込められています。

優れたデザイン—例えば服であれば、シルエットやプリントだけでなく、素材やその製造元、販路、染色の手法などなど、非常に細やかなところまで製作者の想いやアイデアが行き届いているもの。

そういう商品の値段が高価になるのは当たり前のことです。

しかし現実は、そういうデザイナーの意図が置いてけぼりにされ、ブランドの名前ばかりに価値を見出す人が多い。

そういう中で、値段やブランドの知名度で判断せず、自分の価値観や信念にハマるデザインを探したいな、と思って服を見ていると、本当に欲しいものはフェアトレードのせいで気軽には手を出せなかったり、簡単に手に入らなかったり。

そんなわけで、必然的に無難な無印の商品ばかりになっているという現状です(笑

作り手のストーリーに共感出来るか

冒頭の写真でぼくが着ていたTシャツは、ぼくの仕事仲間でもあるデザイナーでダンサーのukey murano(@ukeymurano)によるもの。

ここ最近、彼が個人プロジェクトとして行っているThe SOSOシリーズという作品で、ちょっと皮肉屋な彼らしいコンセプトのデザインになっています。

「The Sameold Sameold」“いつも通り”をコンセプトに、あなたのプロセスに基づいた“いつも通り”、あなたのオンリーワンを着てみませんか? 「The SOSO」シリーズは着た人が、自分の胸元を見た時に読める向き、目線になっており、そして吹き出しのように「Same old Same old(いつも通りだよ)」と答える姿をイメージしています。 本来少しネガティブである表現の「いつも通り」を逆さにすることでポジティブな意味に、またあなたにとっていつもの面白い日常をあえて他人には「いつも通りだよ(いつも通り面白いよ)」っと、皮肉った表現で答えた様子を表しています。
-引用元:The SOSO

人から見ると、「逆さまじゃん」

自分にとっては「いつも通りだよ」

どこか「変わり者でありたい」という願望や、自分を正当化したいという思いも見え隠れするような、自らへのアイロニーにも取れるそんなメッセージ。

一見では伝わらないかもしれないけど、こういう感覚を常に着ることによって、自分を律するというか、モチベーションへと繋げてくれるこのデザインが気に入って、結構ヘビロテしています。

彼の意向で現在この商品は限定販売という形を取っていますが、今後も少し違うアプローチで展開していく予定ですので、もしご興味のある方は、The SOSOの販売ページをチェックしてみてくださいね。

The SOSO

服を作りたい

実は前々からぼく自身も服を作りたいという想いがあります。

というのも、世界有数のファッション都市ニューヨークで暮らす中で、「見た目」よりも「思想」や「意識」を表現する意味でのファッションというものに強く惹かれるようになり、ブランドネームに振り回されない、本当に品質と価格に納得できる服を着たいと思うようになりました。

ぼくが描いているのは、まだまだビジョンは全く出来上がっていませんが、エシカル、メイドインジャパン、そして地方資源…それらを組み合わせた服。

何年かかるか、本当に実現出来るのかはわかりませんが、いずれそういう部分にも活動の幅を広げていきたいな、と考えてます。

そんなことを一緒にやってくれる仲間ができればいいな。

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